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2026年5月25日 - 巴コーポレーション 株主提案について

約8分

Hibiki Path Special Opportunity (Hibiki Path Advisors SPC及び2026年1月以前におけるHibiki Path Advisorsの3者を合わせて、「私ども」または「弊社」といいます。)は、株式会社巴コーポレーション(以下、「巴」または「当社」といいます。)に対し、株主提案書を送付しており、2026年6月26日開催予定の第94回定時株主総会において弊社が提案した剰余金の処分に関する議案が付議されることになりました。そして、当社より、本提案内容が、取締役会の「反対意見」と共に公開されました。そこで、私どもの提案書を本投稿に添付するとともに、株主提案に至った経緯及び当社取締役会の反対意見に対する私どもの考えをご説明いたします。

巴は、立体構造建築を得意とする建築業を営んでおり、鉄塔、橋梁、鉄骨の幅広い分野でプレゼンスを発揮しています。特に、1932年に開発した「ダイヤモンドトラス」の立体構造は、美しい大空間の創造を可能にし、体育館、各種の博覧会・大展示会場等で数多く採用されており、無柱大張間建築の第一人者として絶大な信頼と評価を受けています。

私どもは昨年、当社に対し、①経営陣と株主とのインセンティブ共有を目的とする譲渡制限株式報酬制度の導入、及び②DOE10%に相当する剰余金の配当を求める株主提案を実施しました。これは、当社が優れた事業基盤を有する一方で、経営陣に企業価値向上のインセンティブが十分に働いておらず、その結果として、政策保有株式や本業とは関係のない不動産を含むノンコア資産、過剰資本への対応が長年先送りされ、PBRが長期にわたり1倍を下回って推移してきたとの問題意識に基づくものであり、大手議決権助言会社であるインスティテューショナル・シェアホルダー・サービシーズからも剰余金の処分にかかわる提案に対して、賛同推奨をいただきました

私どもは、昨年の株主提案以降も、巴の本源的価値の顕在化に向け、当社に対して幅広いエンゲージメントを継続してまいりました。具体的には、「特別委員会設置の要望及び、進捗状況の確認」に記載の通り、①中期経営計画の抜本的な見直し、②上場維持・非公開化を含む企業価値向上の選択肢を客観的に検討するための特別委員会の設置、③そして上場維持を前提とする場合には、本業とは関係のない不動産・政策保有株式の早期売却を含むノンコア資産・過剰資本への抜本的な対応を要請してまいりました。しかしながら、残念なことに、当社からはこれらの要請に対する正式な回答はなく、また、私どもが繰り返し求めている社内・社外取締役との面談についても、一切お断りを受けている状況です。私どもは、建設的な対話を通じて当社の企業価値向上に貢献することを望んでおりますが、こうした対応は、株主との真摯な対話に必ずしも前向きではない当社取締役会の姿勢を示すものと受け止めざるを得ず、強い懸念を有しております。

このような状況を踏まえ、私どもは、当社の資本効率改善に向けて、本年も以下の株主提案を実施いたしました。

・DOE10%に相当する剰余金の配当、及び来期以降もDOE10%以上、かつ、本提案で定まる1株当たり配当額以上の配当額を維持することを目標とすること

株主提案書

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【当社反対意見に対する私どもの見解】

当社は、本議案に対する反対意見の中で、これまでに十分に株主還元は実施してきている点に加えて、このような配当を継続することは、結果として当社の中長期的な企業価値向上、株主共同の利益の向上の機会を奪うことに繋がりかねない、との趣旨を抽象的に述べています。

しかしながら、私どもは、当社の本業に必要な資金まで株主に還元すべきと主張しているものではありません。むしろ、当社が長年にわたり適正な水準を超えて蓄積してきた政策保有株式、本業とは関係のない不動産、その他のノンコア資産及び過剰資本が、当社の資本効率を著しく低下させ、株価評価を抑制している現状を踏まえれば、これらに適切に対応し、株主還元を通じて純資産を適正水準まで圧縮することこそが、中長期的な企業価値向上に資すると考えています。

当社は、中期経営計画において当初ROE10%を目標に掲げていましたが、昨年5月にROE目標を5%に修正しています¹。私どもの試算では、26/3期の投資有価証券売却損益等を考慮しない本業収益を前提とするROEは4.8%²程度と修正後目標に近い水準にある一方で、本業とは関係のない不動産の税引後含み益を考慮した実質PBRは約0.5倍³と、依然として極めて低い水準にあります。このような状況において、本来求められるべきは、ROE10%という当初目標の達成に向けた純資産の約60%²におよぶ投資有価証券の削減並びに本業とは関係のない不動産の売却を含む、抜本的な資本政策の実行であるにもかかわらず、資本効率の更なる改善に向けた具体的な道筋を示すことなく、大幅に引き下げたROE5%目標を維持しています。さらに本年4月には、資本市場との対話を拒絶するものとも捉えられかねない買収対応方針を導入しており、当社が自ら認識してきた資本効率上の課題に正面から向き合うのではなく、外部からの規律を抑制する方向に舵を切ることは、株主共同の利益の観点から看過することはできません。

本年2月に行われた自己株式取得・消却は、確かに前向きな第一歩でした。しかし、それはあくまで第一歩に過ぎません。当社のバランスシートには、なお大きなノンコア資産と過剰資本が残されています。仮に当社が現状のバランスシートが企業価値向上の観点から最適であると判断するのであれば、そのことを定量的に説明することで資本市場の理解を得る必要がありますが、当社はそのような説明を行っていません。当社が実施した断続的且つ限定的な自己株買いをもって資本政策の課題が解決したとは到底言えず、むしろ、今後こそ、DOE10%以上という明確な株主還元方針を掲げ、資本効率の改善を継続的かつ規律ある形で進めていくことが必要であると考えております。

当社取締役会は、株主還元の強化について検討を進める、政策保有株式の縮小を図る、といった趣旨の説明を行っております。しかし、重要なのは、抽象的な検討ではなく、時間軸と規模を明確にした具体的な計画と実行です。私どもは、当社が一度は自ら掲げたROE10%という水準を最低限の目標として真摯に受け止め直し、政策保有株式及び本業とは関係のない不動産を含むノンコア資産の縮減、並びにDOE10%以上かつ累進配当を含む継続的な株主還元方針の採用を通じて、更なる資本効率の改善に取り組むべきであると考えております。

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私どもは、当社の事業価値を信じております。だからこそ、当社が過剰資本とノンコア資産を抱えたまま、資本市場からの評価を受けられない状態に甘んじることは、株主のみならず、従業員、取引先、地域社会を含む全てのステークホルダーにとって望ましい姿ではないと考えています。

当社の経営陣が株主と同じ目線に立ち企業価値向上に取り組むことが可能な体制を構築し、株主還元強化による資本効率向上を通じた株主共同の利益の向上を実現するためにも、こうした提案を通じて広く株主の皆様にもお問いかけをさせていただきたく存じます。

当社の本質的な企業価値向上を応援する株主の皆様のフェアなご判断を頂きたく、宜しくお願い申し上げます。

以上

¹ 第3期中期経営計画『TOMOE BUILD up 5』修正に関するお知らせ
² 26/3期 4Q決算短信
³ 不動産は25/3期有価証券報告書に記載の鑑定評価、資本は26/3期 4Q短信、株価は2026年5月19日終値1,766円で計算

(過去の関連する投稿)
2026年4月29日 - 巴コーポレーション 買収対応方針に関する私どもの見解
2026年3月6日 - 巴コーポレーション 自己株取得と政策保有株式の売却に関して
2026年1月23日 - 巴コーポレーション 中計の抜本的見直し及び特別委員会設置要望に対する進捗状況の確認
2025年11月17日 ー 巴コーポレーション 26/3期 2Q決算について 
2025年10月3日 ー 株式会社巴コーポレーション 中計見直し・特別委員会設置の要請書送付について 
2025年7月1日 - 株式会社巴コーポレーションの株主総会結果について(臨時報告書への見解) 
2025年6月13日 - ひびきの巴コーポレーションへの株主提案に対して、ISS推奨表明 
2025年6月5日 ー 株式会社巴コーポレーション 中期経営計画修正に対するコメント 
2025年5月29日 ー 株式会社巴コーポレーション 株主提案について 


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