11月14日、私どもの主要投資先である株式会社巴コーポレーション(以下、「当社」)が、26/3期 2Q決算を発表しました。9月12日、私どもは中計見直し・上場維持・非公開化の検討を目的とする特別委員会設置の要請書を当社に送付し、私どもの提案に係るご検討状況につき、中間決算発表であるこのタイミングでプレスリリース等の方法により意思表示をしていただくことを申し入れましたが、誠に遺憾ながら、当社の開示は決算発表のみにとどまりました。
今回開示された26/3期 2Q決算短信を確認すると、私どもからの提言を含む企業価値向上に向けた意欲的な取り組みは一切見られず、むしろ、投資有価証券を11億円購入する等、経営者の保身と考えられるコーポレートアクションを継続しているように感じています。また、株式市場の上昇も相まって、投資有価証券の金額は432億円まで増加し(前期末358億円)、純資産に占める投資有価証券の割合は56%(前期末49%)に上昇しております。
11月10日に上期の業績予想を大きく下方修正(売上▲15.3%、営業利益▲21.3%)しているにも関わらず、その点に関する具体的な説明や資本面での改善対応を行うことなく、既存の延長戦上の取り組みのみに終始する当社経営陣に対する失望を隠せません。
図1:増加する投資有価証券

出所:26/3期 2Q決算短信
昨年度も当社が政策保有として新たに2社の株式を購入していることを25/3期有価証券報告書にて確認しており、当社自身が今年5月に開示した修正中計において「段階的にかつ計画的に、政策保有株式の縮減を図っていく」旨を明示しているにもかかわらず、むしろ真逆のことを行い、相変わらず企業価値向上への取り組みからは背を向け続けているように感じます。
企業価値向上に向けた抜本的な課題改善を行う意思が無いのであれば、マネジメント・バイ・アウト(MBO)を含む株式非公開化、政策保有株式として持ち合いをしている先等へのグループ入り等も含め、予断を持たずに様々なシナリオにつき柔軟にご検討いただくべきであり、株主共同の利益の確保の観点から、株主権の行使を含めた更なる行動を検討・実行する所存です。
株主の皆さま、当社の価値の源泉である従業員の皆さま、引き続き私どもの取り組みに対して応援をいただけますよう、宜しくお願いいたします。
尚、今回の資料等の公開については、特定の有価証券の取得の申込みの勧誘若しくは売買の推奨又は投資、法務、税務、会計その他いかなる事項に関する助言を行うものではありません。
