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結果と実行のプロセスの問題について

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 結果と実行のプロセスの問題について

 先日、5月11日、私共は、投資先、三陽商会の来る株主総会におきまして、現代表取締役社長の中山雅之氏の取締役再任に反対を表明しました。以下、そのプレス発表文となっております。

       https://www.businesswire.com/news/home/20200510005007/ja/

 一言、申し添えるとすると、私共が問うているのは、結果とそのプロセスに対する責任、そして今後の再生の「変革」プロセスを成功させるための布陣、ということです。

 いかなる環境下とはいえ、過去の再生プランに結果が伴わなかったことは事実であり、その再生プランの理念が間違っていなかったと仮定すると(少なくとも私共はそう仮定したいと考えています)、実行のプロセスに問題があったと言えることになります。端的に個別最適で動く現場そして人財を、いわば叱咤激励、信賞必罰などの様々な方法でまとめ上げる経営の、実行レベルの問題であった可能性が高いですが、4年間かけて状況が大きく改善されなかったことの、本質的な背景の部分に、経営管理体制が生んだ「風土」の問題があるのではないか、との問いかけです。

 さらに、今後の再生の実行に関して、組織に属する全ての従業員の方々が不退転の決意で臨む場合に、その実行プランが正しい内容であると仮定し、その上、何が障害になる可能性があるか、という観点では、私共は、経営レベルでの「結果に対する信賞必罰の姿勢」が示されないことにより、その障害になりうる可能性が高いと考えます。人々の意識の根底に与える影響の問題です。

 布陣に関しては、プレス発表に記載の通り、社内外のしがらみを断ち切れる布陣を敷くことが大事と考えます。

 三陽の未来が輝きを取り戻すために何が必要か、そこで働く、「決意をもって事実に対峙し再生に奔走する」従業員の方々の気持ちを途切れさせないために何が必要か。そのような視点で意見表明をさせていただきました。

 多くの業種、企業でコロナウイルス拡大の影響は計り知れなくなっており、人々の行動、考え方にも大きな転換となりそうです。大変な状況ですが、同時に、こうなってしまったからには今までトライ出来なかったことに敢えて挑戦してみることも一つの突破口になりうるのでは、と多くの人が頭の中で考えておられます。その通りです。是非「実行あるのみ(但し柔軟で有機的なプロセス重視)」ではないでしょうか。

Hibiki Path Advisors Pte. Ltd.
代表取締役 投資責任者
清水雄也